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瞬間最大稚拙

エモーションレスというあり方もアリなはずなんだ

就活雑記

キャリアセンターに行って相談員の人とぽろぽろとお話をする。相談員の人いわく、「面接とは、企業へ愛を語ること」らしい。「私はこういう力を持っています、貴方にはこんな魅力があります。二人の力を合わせると、こんなに良い未来が待っています」という論理的なプロポーズを相手は求めているのだ、と言う。私も自分を愛してくれる人と出会いたいなあと思う。あ、選ばれたい願望の噴出。愛するよりも愛されるほうが幸せなのか、心が狂うほどに恋い焦がれるほうが幸せなのか。ヘラヘラ笑いながら「そう言えば私ってモテないんだった」という事実を受け入れることからはじめるべきだろう。

「もしかして結構落ちてる?」「今踏ん張らないとどんどん枠がなくなるからね」と脅されて、苦笑いをしてしまう。当たり前の現実を突きつけられて傷ついたり焦ったりしている自分に気がついた。あれ、私って相談員の人に慰めてほしかったんだっけ。表情がくもったのを見逃さなかったのだろうか、相談員の人は「どんどん相談受けに来なよ」と言ってくれた。

就活のために買った本の数、10冊。役に立っているものもあれば、結局ほとんど開いていないものもあったりする。私は思っていたより不安に弱い、という自己分析。どこかから「もっと自分の頭で考えたら」という声が聞こえる。ボロボロの営業マンが営業のノウハウ本にハマるようなもんだ。ほんとうは、バリバリの営業マンの真似をすれば売れるのかもな。

思えば就活は私という商品をいかに買ってもらうかという営業に似ている。大卒の総合職ってだいたい20万くらい。ボーナス入れて、年に300万円前後のお買いもの。年に1回自動車買ってくれませんか、という契約。うん。難しい。なるほど、そりゃなかなか買ってくれない。なるほどは目上の人に使っちゃいけないって、さっき知ったよ。この前の面接のとき言いまくってたなあ。だから落ちたなんて、思いたくないなあ。

面接が終わったあと、突然人恋しくなるのはなぜなんだろう。もう二度とこの会社の扉をくぐることがなくなるかもしれないからだろうか。プロポーズが上手く行ったか行かないかでそわそわしているだけなのだろうか。っていうかせっかくプロポーズしたのに、断わるときはメールでってひどくないか。まあ世の中にはサイレントというものもあるのだろうから、来てくれるだけありがたいのか。

面接を通るためには、企業に心酔せよ。しかし自分を守るために、企業に心までは奪われるな。世間はダブ☆スタ。大学で学んだ日本企業が抱える課題は就活シーンになると鳴りをひそめる。口に出すのはたぶんタブーで、大学で学んだことを社会で活かしてやりたいなあという気持ちの置きどころがない。大学時代に身についたものは、反体制主義的思想か。大学の先生いわく、「もしも僕が今大学生だったら、絶対に日本企業には就職しません」。Oh。私たちの近くにいる最も頭のいい大人がそう言っている。大学教授は夢を描く仕事じゃなくて、過去と現実を分析する仕事、うう、彼の言葉が重い。